
洋館を再生した「ベーカリーおびにたすき」。飫肥の石材や古家具を使用し、現代的なデザインと合わせた店内。
宮崎県日南市・飫肥(おび)城下町を拠点に、建築設計および地域のまちづくり事業を展開するPAAK DESIGN(パーク・デザイン)は、九州旅客鉄道(JR九州)が主催する「九州観光まちづくりAWARD2026」において、最高賞である「大賞」を受賞した。
大賞の表彰式・シンポジウムを東京で開催

「九州観光まちづくりAWARD2026」は、JR九州が主催し、九州に深く根付き、その土地ならではの伝統や伝承を守りながら、新しい「もの」「こと」「風景」を生み出すプレイヤーを発掘・表彰するもの。2026年度は過去最多となる107件の応募があり、その中からPAAK DESIGNの取り組みが「大賞」(2組)の1つとして選出された。
なお、12月2日(水)には、東京都内にて表彰式およびシンポジウムが開催される。内容は、表彰式のほか、大賞受賞者であるPAAK DESIGN代表の鬼束準三氏による特別基調講演、トークセッションなど。「九州観光まちづくりAWARD」としては初となる東京開催のシンポジウムで、PAAK DESIGNの取り組みや九州のまちづくりの「今」と「未来」を発信する予定だという。
持続可能な建築・まちづくりの取り組みが評価
PAAK DESIGNは、歴史的建造物が多く残る飫肥城下町において、単一の「点」ではなく、地域全体を「面」で捉えた持続可能な建築・まちづくりを展開している。今回の受賞では、主に3つの取り組みを通じて、地域の暮らしの継承と新たな価値創造を実現している点が高く評価されたという。

築100年の古民家を再生した、PAAK HOTEL犀
1つ目は、分散型宿泊施設「PAAK HOTEL」の運営。空き家や歴史的建造物を改修し、町全体を一つのホテルに見立てる分散型宿泊施設を展開しており、宿泊客が町を回遊することで、地域経済への波及効果を生み出していることが評価された。

毎週火・土曜に開かれる古材・古家具倉庫、PAAK STOCK
2つ目は、古材・古道具の循環拠点「PAAK STOCK」。取り壊される古民家などから生じる古材や古道具をレスキュー・再生し、次の空間づくりへと循環させる仕組みを構築している点が評価された。

6月にオープンした、ベーカリーおびにたすき(旧梅村邸)
3つ目は、「おびにたすき」プロジェクト(旧梅村邸の活用)。歴史的な洋館「旧梅村邸」を地域の新たな交流・発信拠点として活用しており、住民や関係人口を巻き込みながら、飫肥の歴史と未来をつなぐプロジェクトを推進している点が評価された。
PAAK DESIGNは、今回の受賞を励みに、今後も飫肥の歴史ある景観と人々の営みを守りながら、次世代へと繋ぐ持続可能なまちづくりに邁進していくとしている。地域住民や日南市を訪れる人々が交差する豊かな地域社会の実現を目指す考えだ。
この機会に飫肥城下町を訪れてみては。
■「九州観光まちづくりAWARD2026」表彰式・シンポジウム
開催日:12月2日(水)
場所:東京都内 ※詳細はJR九州特設サイトにて後日発表
特設サイト:https://www.jrkyushu.co.jp/train/award
PAAK DESIGN HP:https://paak-design.co.jp
PAAK DESIGN Instagram:https://www.instagram.com/paak_design
(山崎正和)